占いやゲーム、アニメなど無料サイトにアクセスしたり、迷惑メールに記載されているリンク(URL)をクリックしたとたん、突然アダルトサイトや出会い系サイトにつながり、高額な請求を受けることがあります。この場合、有料サイトを利用する意思はなかったので契約は成立しておらず、支払う必要はありません。
無料と言って高額な料金を請求する「不当請求」や、利用していない料金を請求する「架空請求」の場合、

• 利用していなければ支払う必要はありません。一番の対処方法は無視することです。
• 請求者には連絡しないようにしましょう。請求のメールが届いた時点では、相手はあなたの名前や住所などは知りません。請求内容を確認しようと思って連絡をすると、電話番号や氏名などあなたの個人情報を提供してしまうことになります。
• 利用した覚えがあっても、有料とわかる表示がなかったり、登録前に契約内容の確認や訂正ができる画面を事業者が設定していなかったときは、契約の無効を主張することもできます。消費生活センターに相談しましょう。
• 無視をしても請求が続いたり、不安なときは消費生活センターに相談しましょう。万が一、脅迫的な請求やしつこい取り立てをされたら、最寄りの警察に連絡してください。請求のメッセージなどは証拠として残しておきましょう。

テレビCMや雑誌、インターネット広告などで「無料」と宣伝しているオンラインゲームでも、ゲームやアバター(自分の分身として画面上に登場するキャラクター。髪型や服装、装飾品、背景などのアイテムを選んで、オリジナルのキャラクターを作ることができる)で使うアイテムは有料のことが多く、利用する際には通信料がかかります。知らずにアイテムも無料と思って遊んでいて、高額な請求がきて驚かないように、どのような場合に料金が発生するかを確認しましょう。
また、ゲームサイトで知り合った人から、友達になろうなどと言われても、不用意に名前や住所、クレジットカード番号など個人情報を教えてはいけません。トラブルに巻き込まれることになります。

インターネットを利用したオンラインショッピングは、通信販売にあたります。通信販売にはクーリング・オフ制度がないので、いったん契約すると、無条件での解約はできません。
通信販売の場合、返品の可否や返品の場合の条件などについて表示することが義務づけられているので、申し込む前に確認しましょう。返品に関する表示がなければ、商品が到着した日から8日間は返品が可能ですが、返品にかかる費用は消費者の負担になります。
「返品・交換不可」と表示があった場合でも、商品が破損していたり、不具合があるときは、事業者に正常品との交換を求めることができるので、商品到着後、できるだけ早くに事業者に申し出ましょう。

健康食品や化粧品を中心に、SNSやネット広告で「お試し」や低価格を表示した広告から商品を購入。１回限りの購入だったつもりが、複数回の継続購入契約となり、高額な商品代金を請求されるような相談が多発しています。
ネット通販の定期購入トラブルが全国的に増加したことから、令和４年６月に特定商取引法が改正され、販売事業者は、消費者が「注文確定」の直前の段階の表示画面で、商品の購入回数、支払総額、返品・解約の方法等に関する項目を、消費者が簡単に確認できるように表示することが義務づけられました。
商品を申込む際の最終確認画面は必ずスクリーンショットなどで保存しておきましょう。

ネットオークションやフリマサイト・アプリでは利用者同士でのトラブル解決を原則としています。サイト・アプリの書き込み欄などで相手の評価を確認し、信用できるかどうかを見極めることが大切です。商品の状態は、納得いくまで確認し、そのやりとりを証拠として残しておきましょう。
大手オークション・フリマ運営事業者では、商品の受け渡しと代金の支払を仲介する「エスクローサービス」という決済サービスの導入が進んでいます。利用規約などを十分に確認し、出品者から商品到着前に評価をするといった禁止行為を持ちかけられても安易に応じないようにしましょう。
出品者から届いたメールや落札時のパソコンやスマホの画面表示、料金を払った場合の領収書はすべて保管しておいてください。